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「SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art」を購入後、すっかりシグマのArtレンズの描写とコストパフォーマンスの良さに惚れ込んでいたところ、14-24mm購入後に使用する機会が激減した20mm F2.0の下取り価格が、購入時の価格と大差なくなっていました。
以前から、SIGMAの標準ズームの描写も気になっていたので、20mm F2.0を下取りに出し、24-70mm F2.8 DG DN | Artを導入し、実際に使ってみることにしました。
ひとまず、2023年の11月から2ヶ月ほど使用して、「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」の描写の良さや使い心地もわかってきたので、作例を挙げてレビューしていきたいと思います。
ちなみに20mm F2 DG DNを手放したのは、特に写りが気に入らなかった訳ではなく、私の使用頻度の懐事情の問題です。非常に軽量かつコンパクトであり、描写もビルドクオリティも高いことから、コンパクトなボディとの組み合わせであれば、もう少し活躍する機会があるとは思います。
SIGMA 24−70mm F2.8 DG DN | Artの特徴
最近のミラーレスカメラ用のレンズの中では、かなり大きく重いレンズで、重量は835gとなっています。
このレンズはEマウントとLマウントの2種が販売されており、α7と比較する場合、バランスがレンズの方に偏りますが、大型ボディのLUMIX S1(R)との組み合わせであれば、良好なバランスを保てます。
LUMIX S1は大きい重いと言われますが、単純に現場で撮影することだけを考えた場合、良い方向に働くことも多いですね。
シグマの同じArtシリーズのレンズとなる同社の14-24mm F2.8 DG DNと比較すると、概ね似たようなサイズに感じられます。
ちなみに14-24mm F2.8 の重量は795g。このSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Artとの差は40gです。
フィルタ径は82φですので、100mm以上の角形フィルタを使用されている方は、アダプターリングの交換だけで問題ないのですが、円形フィルタでNDからCPLをゼロから揃える場合、そこそこ良いお値段になります。
これからフルサイズのカメラを揃える方で、ソニーのEマウントかパナソニック、SIGMAなど、ライカのLマウントボディを購入する方なら、コスト面でも良い選択となるでしょう。
contemporary系のズームレンズとの大きな違いは、レンズの側面のズームリングとピントリングの間に、写真のようにいくつかのスイッチが組み込まれています。普通にAFのみで運用であれば、特に問題ありませんが、実際に使用してみると大きな違いに気がつくはずです。
上部から「AF・MF切り替え」、「AFロックボタン」、「ズームロックスイッチ」。
AFロックボタンは機能のカスタマイズも可能。また、ズームロックスイッチは勝手にレンズが伸びてしまうことを防ぐ為の機構ですが、撮影時にはズームリングを回すことで、ロックスイッチに触れることなく解除できます。
ズームリングの方向ですが、反時計回りでテレ側(望遠側)で繰り出されます。某大型レビューサイトなどで「純正と逆回転で慣れないと使いづらい」と書かれることも多いです。
ただ、あくまでこれは「ソニーとパナソニックのレンズで時計回りでテレ側(望遠)に慣れている方」に限定されます。
初めてレンズ交換式カメラを購入した方。元々がSIGMAレンズで揃えている方であれば、当然全て同じですので問題ありません。
また、これまで使用していたカメラシステムがOLYMPUS(OM SYSTEM)だった方にとっては、純正システムのズームリングの回転方向は同じです。
マイクロフォーサーズからマウント追加や乗り換える方で、オリンパス(OM SYSTEM)のズームレンズを違和感なく使用できていた方であれば、特に問題なく使用できるはずです。
SIGMA 24−70mm F2.8 DG DN | Artを選択した理由
Lマウントレンズの標準ズームとしてはライカ、パナソニック、シグマの3社が展開しており、F2.8の大口径ズームとなると概ね下記の5本が代表的なレンズとなります。
LEICA Vario-Elmarit-SL 24-70 f/2.8 ASPH. 約41万円
LEICA Vario-Elmarit-SL 24-90 f/2.8-4 ASPH. 約76万円
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art 約13万円
SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary 約8万円
PANASONIC LUMIX S PRO 24-70mm F2.8 約22万円
その中で「LEICA Vario-Elmarit-SL」の2本は別格で、価格もおいそれと手を出せるものではありませんので、一般的にLマウントで大口径ズーム使用している方の多くは、純正の「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8」かシグマの2本の3本から選ぶことが多いようです。
まあ、順当に行くと「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8」を選ぶ方も多いとは思いますが、私が「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」を選んだのにはいくつか訳があります。
描写・光学設計の素晴らしさとコストパフォーマンス
昔から写真をやっている方にとっては、シグマは安価なサードパーティレンズメーカーというイメージを持っている方が多いと思います。
しかし、最近は自社のレンズ製品を3つのプロダクトに分類しており、使用するユーザーがレンズに求める性能によって選択できるようになり、そのスペックもソニーのGMレンズなどに匹敵する描写のレンズも出てきているのが現状です。
Art:
「圧倒的な描写性能。表現者のためのレンズ」最高の高額性能を目指したレンズ。
広角・標準域で大口径ズームや単焦点レンズが中心。防滴防塵性能も備えているほか、妥協のない描写が素晴らしい反面、サイズ・重量は大きく重い。
とはいえ、ミラーレス設計のDG DNに関しては同等の一眼レフ用Artレンズに比べると、概ね軽量に仕上がっている。
contemporary:
「高性能、しかも小型・軽量。真の「オールマイティ」レンズ。」
軽量コンパクトでコストパフォーマンスの優れたラインながら、最新の技術を使ったプロダクト。やや描写が甘い部分や機能・防滴・防塵性能やなど省略されている部分もある。シグマのfpやソニーのα7Cのようなコンパクトフルサイズ機との相性も良い。ボディや現像での補正が前提設計なのか、素(RAW)の描写は周辺部などがArtと比較すると劣る傾向だが、通常の撮影であれば十分と言える性能。
Sports:
高度で確実な運動性能。アクティブな高性能レンズ。
主にスポーツやネイチャーで使用される望遠ズームが中心。
また、キヤノン、ニコン、ソニーなどからするとサードパーティではあるものの、ライカ、パナソニック、シグマはLマウントアライアンスでパートナーシップを結んでおり、SIGMA自身もfp、fp Lというカメラを展開していることから、ある意味ではSIGMA純正レンズともいえます。
上記のような分類でArtレンズはcontemporaryシリーズに比べて、大きく重い反面、高額性能に優れていること。価格面は高額になるものの、パナライカのVario-Elmaritはもちろん。パナソニックのS Proレンズと比較しても半額近い価格で購入できます。
値段が手頃なレンズなので特に描写が劣るということもなく、24-70mm F2.8 DG DN | Art登場時にはソニーのEマウントの上級レンズとなる「GMレンズ」に匹敵する描写ながら、価格が半額であることなどで、一時は入手が困難になるほどの人気を博したことがあるレベルです。
また、正式な情報ではないものの、「24-70mm F2.8 DG DN | Art」は「LEICA Vario-Elmarit-SL 24-70 f/2.8 ASPH.」とレンズの構成が全く同じであることも知られており、使用しているレンズ素材やコーティングなどに違いがあることは想定されるものの、光学設計を同一とする姉妹レンズとも言え、その設計はライカのお墨付きとも言えます。
重量はソニーのEマウントで発売された最新GMレンズと比べると重いですが、Lマウントの他のレンズと比較すると28-70mm F2.8 DG DN | Contemporaryを除けば大差はないものです。
メンテナンス的な部分のパナソニックに対する不安の解消
14-24mmの記事でも触れましたが、カメラブランドとしてのパナソニックは、母体となる企業の規模から考えると、ライバルメーカー比べてシェアが少なく人気が劣ると感じます。また、カメラ事業に対するマーケティング姿勢が一定ではなく、ユーザーに対するサポート面に関しても家電メーカーライクであるため、カメラという嗜好品としてのサポートとしてはブランドとしての安心感が不足しているように感じてしまう部分もあります。
時折、ネット上で入ってくる情報のように、国内では修理できずに数ヶ月待たされたり、防滴防塵レンズの混入ゴミや防滴シール交換のメンテナンスができず、基本的に修理扱いで、新品購入と同じレベルの修理代を請求されるなどという報告が複数あり、どんどん最新機器に買い替えられる余裕のあるユーザーならまだしも、懐に余裕のないアマチュア写真家が長く使っていきたいと考えたなら、厳しく感じるところです。
これは自動車で例えるなら、車検ごとに最新車種に買い換えるならともかく、気に入ったモデルを大事に使用するメリットがないという状態で、近場に信頼して任せられるディーラーやショップが存在していないような状態と言えます。
ましてやパナソニックは大手家電の企業として投資家に対する姿勢も重要なため、カメラ事業が他の業績に影響するなら、事業売却のようなケースもあるのではと、少し不安になってしまします。
対してシグマは複数のマウントにサードパーティーとしてレンズを提供しており、1メーカーやマウントの売り上げのみに左右されない強みがあります。
また、将来的なメンテナンスやマウント変更を考えた際、Eマウントへの変更サービスを行なっていたり、国内での修理対応が可能で安心感があることも理由のひとつでした。
「SIGMA 24−70mm F2.8 DG DN | Art」実際の作例
実際にSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Artを使って撮影した写真を紹介します。
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art 画角の比較
画角のワイド端とテレ端で撮影した2枚。
やや太陽の傾いた15時ごろに撮影。LUMIX DC-S1のJPEG撮影。
最近のF2.8標準ズームでは一般的な画角と言えるので、画角について特に不満などは出ないものと思います。
もう少しカバーできる領域を増やしたい方は、純正のキットレンズとなる24-105mmF4を併用しましょう。
逆光特性
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Artのボケについて
フルサイズセンサーとはいえ、開放F2.8の標準レンズということもあり、車などの撮影を行うような数メートルのワーキングディスタンスではボケ量はそう多くありません。確かにマイクロフォーサーズやコンデジよりボケるものの、あくまで自然なボケのレベル。
適度に被写体が受け美上がる感じなので、小さなセンサーのカメラと比較すると標準域での立体感はアップします。
よりボケを得られやすいようにするには、他のレンズと同様にテレ端で被写体にある程度近づくこと。
そうすることでボケ量はより大きくなるが、今回は逆に開放からF4まで1段分絞ってあげることで、開放でもシャープだった被写体のディテールがより繊細に描写され、立体感が増して見えるように撮影しました。
逆光耐性も高いため、より雰囲気重視のカットを撮影したいなら、何でもかんでも絞り開放で撮るだけでなく、適度に絞ることも覚えておくとよいでしょう。
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art 玉ボケと逆光
上は夕陽が沈み始める頃。砂浜で撮影した1枚。2枚目はクリスマスイルミネーションのリスを接写したものです。
ズームレンズであることを考えると、十分に綺麗な玉ぼけと言えそうです。
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art 接写
最短撮影距離は18-38cm。
ワイド側の方が寄れる特性ではありますが、花の撮影であればどちらも使用できる印象。
撮影できる幅は広いので、表現を広げるにも良いレンズと言えます。
逆光耐性
逆光の耐性も悪くはなく、クリアでぬけの良い印象。また、逆光下で急激な解像感の低下やフリンジなども発生しないため、安心して使用できると感じます。
ゴーストやフレアについては太陽などを入れてしまうと普通に発生しますが、そこまで目立つことなくコントロールでき、自然な感じなのでズームレンズの中では扱いやすいものと言えそうです。
まとめ
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Artは重さとサイズに我慢ができる方なら、メインレンズとして安心して使用できる優れたレンズといえます。
できればグリップのしっかりしたボディで使用したいサイズですが、重くて大きいと言っても、最近のグリップが小さなコンパクトタイプのフルサイズカメラに装着した場合の話であって、一眼レフ時代のF2.8標準ズームと比較すれば、若干軽くコンパクトになっており、乗り換え組なら特に気にするほどのではないレベルです。
全域で単焦点レンズのようなシャープで繊細な写りは、5000万画素など高画素機でも十分に対応します。
開放時のボケや逆光での柔らかなトーンなども良いですが、解像力を活かしたいのであれば、F4〜F8あたりもオススメです。
大口径単焦点レンズに比べると、軸上色収差などはそれなりにありますが、焦点距離や絞り、後処理の補正でコントロールできるレベルなので、特殊な撮影でなければ、あまり気にせずオールマイティに使用できると思います。
ボディやRAW現像の補正なしでは広角側の周辺減光が目立つ特性がありますが、アート的な写真であれば意図的にビネット効果を狙ったり、後処理で強調するケースもあるため、限界まで四角をシャドウアップさせたいような撮影でなければ、後処理でなんとかなるレベルです。
純正のS PROレンズやソニーのGMに対して、コスト面で優れた部分も多く、防滴防塵機能搭載。描写においても大きく劣る部分もないため、多少の重さやズームリングの回転方向が許容できれば、画質に妥協することなく使用できる初めの1本として、システムの基軸に長く使えるオススメのレンズと言えるでしょう。