交換レンズ

隠れた燻銀的な名玉「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」を作例付きでレビュー

投稿日:2022年9月17日 更新日:

LUMIX DMC-GM1

マイクロフォーサーズマウントのミラーレス機が発売された頃はコンパクトさがウリの本体が多く、レンズもパンケーキレンズなどのコンパクトなレンズが多かったように記憶しています。
私自身も2014年頃、LUMIXのGF2と一緒に購入して、機材をコンパクトに収めたい際には好んで使用していたレンズです。

このレンズ「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」は当時のキットレンズなどにも採用されていたこと。
また、コンパクトではあるものの広角で開放絞りがF2.5ということもあってか、特別明るくボケを楽しめるという訳でもないため、神レンズなどと呼ばれることもある「20mm F1.7」などと比べると話題に上がることが少なく、ネット上でのレビューもそれほど見る機会がないように見えます。

しかし、使ってみると意外と写りもよく、コンパクトなボディとセットでポケットに入れられるほどで、スナップ用や旅行などに使うにはかなりコスパの良い優れたレンズと言えます。

今回はそんな「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」を実際に撮影した写真を紹介しつつ、レビューしてみたいと思います。

 

 

 

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.の特徴

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.は広角単焦点レンズです。

一般的なレンズキットのズームレンズで開放しぼりに多く採用される「F3.5-5.6」と比べ「F2.5」と明るく、大口径単焦点ながら重量も55gと非常に軽量。さらに厚さは20.5mmというコンパクトさが特徴です。

ただ、話題に上がりやすい他の大口径の単焦点レンズと比較すると、価格は安いものの広角で開放絞りが控えめなために初心者の方が好むプロっぽい写真のイメージ。いわゆる「被写体が浮かび上がるような背景のボケ」を撮影するのが難しいことは否めません。

写りは良い印象なのですが、色のりなどは同じパナソニックが販売するライカシリーズなどに比べると控えめでインパクトが少ない中庸的な印象です。

画角も最近のズームレンズの広角端となる12mm(24mm相当)ではなく14mm(28mm相当)なので、パースのつき方など広角としてのインパクトも薄いため、カメラを趣味として始めたばかりの方には不人気で、やや玄人好みの燻銀レンズと言えそうです。

ちなみにフルサイズでいう28mmという画角。
実はAF一眼レフが登場した80年代後半から90年代頃には、キヤノンのEFレンズなど多くのズームレンズのワイド端や、人気の単焦点高級コンパクトカメラ「GR」シリーズが採用している画角と同じだったりします。

一部のスマートフォンカメラでも採用されており、スナップ用途などで使うにも相性が良く、昔はキヤノンも安価な単焦点レンズの基本としてフルサイズの50mmや35mmと合わせて販売していた経緯もあり、本格的にカメラを勉強し始めた方の入門画角の1つとも言えるものです。

 

 

「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」スペック

対応マウント:マイクロフォーサーズ
単焦点
フォーカス: AF 詳細レンズタイプ
レンズ構成 5群6枚 絞り羽根枚数 7 枚
焦点距離:14 mm(35mmフルサイズ28mm相当) 最短撮影距離 0.18m
最大撮影倍率 0.1倍 開放F値 F2.5
画角 75 度
レンズ径×長さ:55.5mm×20.5mm
重量:55g

 

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.実際にカメラに装備してみると

LUMIX DMC-GM1

 

GM1のようなコンパクトなボディと組み合わせると、コンパクトカメラ並みの機動性を発揮します。

私は2014年くらいの購入当初はLUMIX GF2、オリンパスの初代E-M5などに装備して、サイクリングにも使用していました。

質感はプラスチックっぽい感じで高級感は薄いのですが、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 などと違って、マウントは金属で装備時の安心感はあります。

 

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.実際の作例レビュー

私は普段、12-40mm F2.8や15mm F1.7を使うことが多く、作例になる写真が意外と少ないのですが、実際に撮影したサンプルを見てみましょう。

屋外撮影(日常や旅行シーン)

ISO200 14mm Auto(GM1) JPEG

観光地のビュースポットを記録したもの。
凡庸な1枚ですねが、初心者の方が記念に撮影した際、よくある感じの写真はこんな感じではないでしょうか?

ISO200 14mm f2.8 1/250s (GM1)絞り優先 JPEG

2枚目は県道側の良心市。
キャンプなどでは重宝しますね。

 

ISO200 14mm f2.5 1/30s (E-M5)絞り優先 JPEG

3枚目は少し暗めの森の木陰にあった、切り株と若葉です。

日常のスナップや旅写真などの記録に使うなら、特に問題のなる部分はありません。
多少気になる点があれば、カメラ側の設定かRAW現像でプリセットを適用する程度でカバーできます。

個人的には開放より、F2.8〜F4程度まで少し絞って撮影する方が全体的な描写がよくなる印象で、スナップに使うときは好んで設定しています。

屋内撮影(部屋やテーブルフォト)

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO200 14mm f2.5 1/30s (E-M5)絞り優先 JPEG

北海道で立ち寄ったログハウスのカフェにて、天窓から差し込む光を撮影させてもらった1枚。
日陰となる店内でも開放F2.5ということで、シャッター速度に多少の余裕があります。

マイクロフォーサーズで広角ということもあり、開放でもボケ量は少なくスナップ的に記録するのにも向いています。

また、中央部は開放からしっかり解像してくれるので、気負わず使用できる点も便利ですね。

 

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO800 14mm f3.5 1/30s (LUMIX GF2)絞り優先 JPEG

夕食のオムレツを撮影。

ISO1600 14mm f2.8 1/60s (LUMIX GF2)絞り優先 JPEG

菜の花を使ったミートソースパスタ。

 

ISO250 14mm f2.8 1/20s (LUMIX GM1)絞り優先 JPEG

関西風のすき焼き。

最短撮影距離 0.18mということで、広角でもテーブルに寄って大きく撮影することが可能。

食べ物の写真は近接(オムレツ)、少し離れて(パスタ)、椅子を引いて(すき焼き)といった感じで距離を変えてみてますので、参考にしてみてください。

画角もSNSやブログに使うなら使いやすいと思います。
被写体に近づいて撮影することで、背景は適度にボケてコンデジやスマホと比べて立体感が出てきます。

 

夕景

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO200 14mm f5.0 1/500s (LUMIX GM1)絞り優先 JPEG

日没後の田舎道で夕景を撮影した1枚。

昔、GRD2を使っていた頃によくやったシルエットで切り取る景色。
適度な広角レンズなので、自然にフレーミングできるところが使いやすいと感じます。

ISO200 14mm f7.1 1/250s (LUMIX GM1)絞り優先 JPEG

仕事帰りに日没直後の水田地帯で車を停めて撮影。
手前に菜の花が咲いているので、機材があるならハーフNDで空を減光するかRAWで花をシャドウアップしたいところですが、今回は手持ちのGM1だったのでJPEG撮って出し。

ロードバイクやオートバイツーリングなどでも使いやすいのではないでしょうか?

カメラのボディにもよりますが、夕暮れ時でも特にAFが遅いといった印象はありません。
また、20mmF1.7に比べると合焦時の駆動音も静かです。

逆光条件

ISO200 14mm f10 1/40s (E-M5)絞り優先 RAWで少しシャドウアップ

万能でコストパフォマンスも含めて優秀なレンズという印象ですが、弱点もあります。
画面に太陽が入るような逆光の条件でハイキーに寄せたり、現像でシャドウを持ち上げた場合、パープルフリンジやフレアがやや多く出る印象です。

ただ、破綻しているというほどではありませんので、現像時に対処できるレベルかと思います。

ISO200 14mm f2.8 1/800s (LUMIX GF2)絞り優先 RAWで若干シャドウアップ

夏の日の午後、妻と散歩中に近所の公園にて紫陽花を逆光撮影。
レフ板などを持っていなかったので、帰宅後にやや暗くなっていた紫陽花をシャドウアップしてふんわりした印象に修正。

 

 

風景作品

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO100 14mm f10 1/200s (LUMIX GF2)絞り優先 RAW

 

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO200 14mm f14 1/200s (E-M5)絞り優先 RAW

北海道在住時代に撮影した美瑛町・上富良野町付近の風景です。
私はLUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.であえて風景写真の作品用に選択することはないのですが、当時はメイン・サブ機材をキヤノンのAPS-Cからマイクロフォーサーズに入れ替えた頃だったので、色々と実験的に撮影していました。

若干絞りすぎてはいますが、全体もしっかりと描写されていますし、安いレンズだから使えないといった状態ならない部分が良いところ。

28mmという画角はGRやキヤノンのフィルム時代から慣れていたので、フレーミングであまり苦労しないのもポイントです。

 

星景写真

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO200 14mm f2.5 15s (E-M5)マニュアル RAW

 

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO200 14mm f2.5 15s (E-M5)マニュアル RAW

 

G 14mm/F2.5 ASPH.作例

ISO1600 14mm f2.5 40s (E-M1)マニュアル RAW

夏のトウモロコシ畑の道で撮影した2枚と、地元の海辺でおおぐま座(北斗七星)を撮影したもの。

星空を専門で撮影する方で全体の描写にこだわりがある場合、さすがに不満を感じることは多いと思います。

しかし、マイクロフォーサーズ機を使用していて、コスパ優先で星空の景色を撮影したいという用途であれば、F2.8より明るいレンズが中古なら1万円ちょっとで購入できるということもあり、かなり良い選択だと感じます。

暗所ノイズが弱点となるセンサーのサイズということで、現像時のノイズ処理に少し苦労する面もありますが、2015年以降に発売されたボディを使用しているのであれば、暗所のノイズも軽減されているので1度使ってみても良いレンズです。

 

まとめ

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.は2010年10月、マイクロフォーサーズの初期の頃に発売されたレンズです。描写や色のノリ、ボケなどは特筆するほどではなく、あまり話題に上がることは少ないレンズとも言えます。

しかし、非常に軽量かつコンパクトで、マイクロフォーサーズ同時期に発売されたレンズキットのズームよりも安定した描写。さらにシャッタースピードの自由度。使いやすい画角などもあって、コンパクト機の常用レンズなどにもお勧めできます。

また、中古市場では安く出回っているパンケーキタイプの単焦点レンズですので、サブ機のボディキャップがわりに装備しておき、メイン機撮影中に動画やスナップに使用するなど、オススメできる点は多いです。

マイクロフォーサーズ機の入門機を購入し、星空などの撮影をチャレンジしてみたい方。
ボケ優先ではなく描写の良いコンパクトで安価なレンズを探している方。
基本的な写真のフレーミングを勉強してみたい方などは、この燻銀なレンズを使用してみることは初手として良い選択いなるかもしれません。

 

 

 

 

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