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神パンケーキレンズ「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」を作例付きでレビュー

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春に常備用カメラとしてLUMIX GM1を購入し、E-M1 markIIではあまり使用しなくなっていたマイクロフォーサーズのコンパクトな単焦点レンズを使う機会が増えました。

せっかくですので、今回は所持しているコンパクトな単焦点レンズの中でも使い勝手の良い1本。
2014年にE-M5と一緒に使っていた「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」について、過去の作例付きでレビューしていきたいと思います。

2009年発売のレンズということもあって今更感はありますが、今でも欲しい方が多いというパンケーキレンズですので、参考になると嬉しいです。

 

 

「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」の特徴

 

「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」は2009年9月に発売されたマイクロフォーサーズ規格のレンズです。
今でこそOMシリーズのE-M1XやGH6など、やや大柄でしっかりしたグリップを備えた機種が増えたマイクロフォーサーズのミラーレスカメラですが、当時は一眼レフとの棲み分けもありコンパクトなモデルが主流でした。

「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」はそんなコンパクトなカメラボディに合わせて作られた、パンケーキレンズと言われる厚さ約25.5mmの薄型レンズでありながら、高画質かつ開放絞り(F値)が1.7という標準大口径・単焦点です。

その開放F値を活かしたボケはもちろん。夜景など暗所でのシャッタースピードの選択肢を増やし、レンズ交換式カメラらしい撮影を楽しめることで人気を得た名玉です。

国内のインターネットレビューではマイクロフォーサーズ初期の通称「神レンズ」としても有名です。

既にレビューした「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」と同様に、PENやGF、GMなどコンパクトなボディと組み合わせることで、ジャケットのポケットに収めることができるほど。

 

リーズナブルな安価で、非常に軽量ですので、大柄なボディのボディキャップの代わりに装備しておくなどの使い方も可能です。

ちなみに現在は光学系設計は同じで、13gの軽量化とカラー変更されたマイナーチェンジ版「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」が2013年より販売されています。

この記事からのリンクは両方にリンクしておきますが、安く買うなら中古はI型、新品だと在庫の関係かII型が安くなっています。

ミラーレス一眼の登場以前、スタンダードとなる焦点距離レンズは一般的に28mm(広角)、35mm(標準)、50mm(標準)だったと言われています。

人によって好みや得意な画角があるので、20mmに合う合わないはありますが、35mmより少し狭く、50mmよりやや広いという画角は標準レンズの中で風景にもポートレートなどでも活かせる。痒いところに手が届く画角と言えるのかもしれません。

 

「LUMIX G 20mm/F1.7  ASPH.」のスペック

焦点距離:20mm
解放F値:F1.7
最短撮影距離:20cm(最大撮影倍率:0.13)
最大径×長さ:63×25.5 mm
フィルター径:46mm
重量:100g(II型:87g)
画角:57°
構成レンズ枚数:5群7枚
絞り羽枚数:7 枚

 

「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」を実際にカメラに装備してみる

こちらはパナソニックの最小マイクロフォーサーズ機「GM1」に装備した写真です。

同時期のパンケーキレンズ「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」に比べると、少しだけレンズの径が太くなっており、純正グリップなしでは写真のようにレンズが先に床に当たり少し浮いてしまいますが、グリップ付きだとしっくりくるサイズ感です。

真上から見るとこんな感じです。

マウントより少し筒が太いのが野暮ったい印象ですが、薄くて軽いのは正義。

GM1のような軽量・コンパクトなカメラのレンズをコスパ優先で選択するなら、個人的には「LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.」の方が一番かなと思いますが、ボケなどレンズ交換式カメラの表現力を活用したいのであれば、こちらの「LUMIX G 20mm/F1.7  ASPH.」が1歩リードという印象です。

操作方法はピントリングだけなので、特に迷うところはありません。

もちろん、E-M1シリーズなどのような、やや大柄なマイクロフォーサーズボディでも違和感なくフィットします。マウントも金属なので、使用時の安心感もありますね。

フィルター径は同じ46なので、14と共有でフードやフィルターを共有することもできます。

 

デメリットはこのサイズでF1.7の明るさを得る代償か、ピント合わせのためにレンズ全体が駆動する全群繰り出しタイプのレンズです。

そのため、AFスピードは高速AFを得意とするボディを使用してものんびりした感じになります。

例えば、「LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH」の場合、シャッターボタン半押しで「スー」っとピントが合う場所でも、同じカメラで操作しても「ウィーン」といった感じで合焦します。また、駆動音も少し大きいです。
まあ、STM登場以前のキヤノンの単焦点レンズ、EF50mm F1.8 やEF28mm F2.8のようなジィーコーって感じではないので、普通に静止画を撮る分には問題ないとは言えますが、気になる方もいらっしゃるかも知れません。

また、自動的に被写体を追尾するコンティニュアスAFは作動しません。

 

「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」実際の作例レビュー

それでは「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」で撮影した実際の写真を見てみましょう。

屋外撮影(日常や旅行シーン)

ISO200 20mm f2.8 1/3200s (E-M5)絞り優先 JPEG

ISO200 20mm f8 1/250s (E-M5)絞り優先 RAW Lightroom Classicにて現像

ISO100 20mm f2.8 1/250s (GF2)絞り優先 RAW Lightroom Classicにて現像

 

ISO800 20mm f3.2 1/400s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

ISO200 20mm f8 1/640s (E-M5)絞り優先 JPEG

レンズを購入した当時。北海道でトレーニングを兼ねてロードバイクで走る際、コンパクトなE-M5かGF2のと一緒に携帯していたレンズなので、作例もそういった景色が多いです。

実際に使っていたので、サイクリングやフォトポタが好きなローディーの方で、カメラは持ちたいけど軽量でコスパ優先にしたい方がいればお勧めしたいレンズです。

パンフォーカスで景色も撮れるし、被写体にピントを合わせて適度にボケを使って記念写真やポートレート的な印象の写真も撮影できます。

描写は綺麗でコントラストは少し強め。14mmF2.5と比較すると、ややコッテリ系のですね。

 

 

屋内撮影(部屋やテーブルフォト)

 

ISO1600 20mm f2.2 1/25s (E-M5)絞り優先 JPEG

ISO1600 20mm f2.0 1/15s (E-M5)絞り優先 アートフィルター JPEG

ISO160 20mm f2.0 1/13s (E-M5)絞り優先 アートフィルター JPEG

 

 

ISO1600 20mm f2.0 100s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

ISO200 20mm f2.2 1/22s (E-M5)絞り優先 JPEG

屋内での撮影シーン。

25mm(フルサイズ50mm)ほどではないですが、標準とはいえ中望遠寄りなので、賃貸サイトの部屋紹介のような写真や、車内での撮影では画角が狭く感じることが多いでしょう。最近流行りのVLOGなどのような自撮り動画も撮苦手です。

逆に何か被写体を決めて被写界深度(ピントの幅)をコントロールするなど、レンズ交換式のカメラらしい写真を簡単に撮ることができます。

20cmと比較的寄って撮影することもできるので、テーブルフォトなどでも使えます。

マイクロフォーサーズはボケにくいと言われますが、標準画角で開放絞りはF1.7のレンズです。

当然、安価な標準ズームよりボケをコントロールできるため、カメラを始めたばかりの方が初めの目標にしやすいボケを活かした「プロっぽい写真」も苦労することなく撮影できるでしょう。

 

夕景

 

ISO200 20mm f2.8 1/4000s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

 

ISO200 20mm f8 1/50s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

 

ISO200 20mm f8 0.4s (E-M5)絞り優先 JPEG

風景作品を撮影する場合、どうしてもハーフNDを使ったりシャドウを上げたくなるシーンですが、夕景サンプルとして絞り以外はカメラ任せでフィルターなし。後加工なしのJPEGです。

ややコントラストが強めですが、画角は肉眼で見た感じで使いやすい印象ですね。

フォーカススピードはのんびりですが、特に問題になるようなことはありません。
広角に慣れていない方ですと、12mm、14mmなどよりスナップ用途でも使い易い画角だと思います。

初心者の頃は設定を絞り開放にしたくなるかも知れませんが、適度に絞ってコントロールしてあげるとより楽しめます。

 

逆光条件

 

ISO200 20mm f13 1/200s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

ISO200 20mm f11 1/250s (E-M5)絞り優先 JPEG

 

ISO200 20mm f14 1/200s (E-M5)絞り優先 JPEG

太陽を画面内にフレーミングした写真です。

逆光でもしっかり描写してくれるレンズではあるのですが、特別フレアやゴーストに強いという訳ではないので、日中の太陽など強い光源を正面にハイキーで撮ると3枚目の写真のようにゴーストが発生します。
とは言え、ここまで無理やり厳しい条件で撮影することはあまりないと思います。

適正露出前後でのJPEG撮って出しであれば、1枚目のような優しい雰囲気のある夕日はもちろん。2枚目の光芒のような描写も可能です。

 

夜景

ISO800 20mm f2.8 1/250s (E-M5)絞り優先 RAW

 

ISO1600 20mm f1.8 1/13s (E-M5)絞り優先 RAW

 

ISO1600 20mm f3.2 1/200s (E-M5)絞り優先 JPEG

夜景など光量の少ない環境での撮影です。

マイクロフォーサーズの古い機種ですと高感度が苦手な機種が多く、ISOは1600くらいまでが上限になる場合が多いものです。最近のモデルですと3200〜6400まではいけるかな?

シーンによっては三脚がないと手ぶれが気になるありますが、手ぶれ補正機能が強力なボディを使用している場合、手持ちでも気兼ねなく夜景撮影を楽しむことができます。

 

風景作品

ISO250 20mm f9 1/80s (E-M5)マニュアル RAW現像

 

ISO200 20mm f14 1/125s (E-M5)マニュアル RAW現像

「LUMIX G 20mm/F1.7  ASPH.」を風景作品の撮影で使用することは稀ですが、作品用としても十分な画質を持っています。

2枚とも現在は中古なら3万円ほどで購入できる2013年のボディ(初代E-M5)とこのレンズの組み合わせです。

2枚目の写真は、海外の審査制写真サイト(掲載にキュレーターの審査があるサイトのこと)「1x.com(https://1x.com/HiroMorioka/)」の私のアカウントにて、2022年に審査を通過しサイト上に掲載された作品です。

なかなか掲載難易度が高いと言われるアート写真のサイトですので、2022年時点で作品と呼べるクオリティをクリアできるなら、低予算で作品を撮影したい方などにも使えるレンズと言えそうです。

 

星景写真

ISO3200 20mm f1.7 5s (E-M5)マニュアル RAW現像

ISO3200 20mm f1.7 4s (E-M5)マニュアル RAW現像

ISO3200 20mm f1.7 1s (E-M5)マニュアル RAW現像

画角が少し狭いことから、大きな星座を撮影したい用途では使い易いとは言えません。

しかし、星メインではなく星空が映り込んだ写真ということであれば、F1.7という明るさを武器に使用することは可能です。

カメラボディによってノイズの差がありますので、星空の撮影であればできるだけ新しいフラッグシップモデル。例えば「OM SYSTEM OM-1」などの方が苦労なく撮影することができそうです。

OM SYSTEM/オリンパス OM-1 ボディー ブラック

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まとめ

「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」を作例付きでレビューしてみました。
古いレンズなので、今更と思われる方も多いかも知れません。

しかし、神レンズと呼ばれた描写とコストパフォーマンスの良さ、使い易い画角は今でも現役で使用できる優れたレンズです。

20mm(35mmフルサイズ換算40mm)という焦点距離は、昔から写真をやっていた方にとって聞きなれない画角かもしれません。

しかし、最近では人気の高級コンパクトカメラ「RICOH GR IIIx」でも採用されているほか、交換レンズとしてもNikonの「NIKKOR Z 40mm f/2S 」や「SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art A018」など時々聞くことがある焦点距離になってきました。

「LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH」や「LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 II ASPH.」のように、高速フォーカスや追尾AFなどができないなどの弱点はありますが、日常の中で気軽に写真を楽しみたい方にはお値段も手頃で、普段から気負わず使用することができます。

新品で3万円以下。中古なら1万5千円程度からと高価な単焦点の半額ほどで入手できることもあって、1度使ってみて損のない名玉の1本と言えそうです。

 

 

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