撮影機材

OSMO ACTIONの撮って出しJPEG写真の画質をチェック

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DJIのアクションカメラOSMO ACTION。
アクションカメラですので基本的に動画用のカメラと思われれいる方も多いのですが、意外にも写真の撮影機能も充実しています。

OSMO ACTIONの写真(静止画)機能、特にマニュアル撮影のにおける露出や色温度については、かなり設定でコントロールできる幅が広く、レスポンスの良いタッチパネルインターフェイスのみで、とてもスムーズに設定ができる点は写真付きにとっては嬉しいポイントです。
ただ、RAWで現像する方やJPEGで撮影した画像をスマートフォンアプリなどで加工して使うことが前提なのか、カラーやシャープネスなどの静止画の書き出しに伴う現像設定はありません。
確かにRAWで現像することが前提となっている方には特に問題となることはないでしょう。

では、カメラ撮って出しのJPEGをメインで使用される方にとって、OSMO ACTIONのJPEGクオリティはどんなモノでしょうか?

昔のアクションカメラの写真画質は正直オマケ程度のものでした。
実際に使用していたことのあるウェアラブルカメラ、パナソニックのHX-A100あたりと比べると雲泥の差で、個人的には現行のアクションカメラの中では上位の画質を備えていると感じています。
高級カメラやレンズ交換式と比べると特別高画質というほどでもないのですが、安価なコンデジには勝とも劣らず、彩度やコントラストはニュートラルな感じで使いやすい絵作りです。

今回はそんなOSMO ACTIONのJPEGの品質について触れてみようと思います。

 

 

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JPEG撮影時に使用できる写真設定

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OSMO ACTIONの写真撮影で設定できる項目ですが、OSMO ACTIONの写真メニュー(撮影方法)の中にあるの大きく分けて、「AEB(露出ブラケット)」、「写真(単写)」、「バースト(連写)」、「タイマー(間欠撮影)」の4種類。

各項目のなかで撮影に関する設定を細かく調整できるようになっています。

マニュアル撮影に対応した「きめ細かな」設定機能

各項目の中には以下のような設定が可能です。

共通メニュー

・アスペクト比(4:3/16:9)
・撮影モード(auto/Manuel)
・WB (自動/水中AWB/カスタム2000K-10000K)
・歪み補正(ON/OFF)
・フォーマット(JPEG/RAW+JPEG)

Auto時設定メニュー

・ISO 100-3200
・EV(露出補正) 上下3段分

M(Manuel)時設定メニュー

・ISO 100-3200
・シャッタースピード 1/8000-120秒。

 

今回はJPEGで撮影した画像の画質などについての記事ですので、各部の詳細には触れませんが、設定可能な内容はRAWで撮影時と設定部分は共通となっています。

なお、先にも触れた通り、OSMO ACTIONには通常の一眼デジタルカメラやコンデジのように彩度やコントラスト、シャープネスなどの設定項目はありません。
iPhoneの標準カメラアプリの色見の調整のようにWB(ホワイトバランス・色温度)の設定は可能ですので、仕上がりの調整は撮影後にスマートフォンやPCで行います。

OSMO ACTIONは普及型のデジカメのように、PCやスマホを持っていない方が購入するカメラとしてではなく、使用開始前にスマホとアプリで接続してアクティベート後に使用するタイプのカメラです。
ユーザーの中にスマホ(またはタブレット)をお持ちでない方はいないと思われますので、撮影後の調整については特に問題はないはずです。

色の濃淡やコントラストなどの調整はスマートフォンの写真機能にある補正機能。もしくはInstagramなどのSNSで使用する際にはアプリ(APP)に装備されたフィルタやプリセットを使用すると良いでしょう。

もちろん、撮って出しのJPEGも悪くはないので、調整するかどうかは撮影後の画像を見て選んでいくことになります。

 

 

OSMO ACTION実際のJPEG画質

それでは実際の画像の傾向を見ていきましょう。

超広角であることもあって、手ブレについては非常に耐性があります。ページの表紙に使用した夕陽やイルミネーションも含めて全て手持ちで撮影しています。

センサーサイズは1/2.3インチですが、SONY製のCMOSを採用しているとのことで、RAWの画質はなかなか定評があるDJIの各種カメラと同様です。

 

 

OSMO ACTION写真・晴天時の傾向

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Osmo Action F2.8 ISO100  1/1600s WB:AUTO

こちらは発色傾向のサンプル用にサクッと近所の田園を撮ったもので、パッとしない構図で申し訳ないのですが、条件は晴天時の午後に順光で撮影したものです。
実際に作品を撮影する際には広角レンズの撮影の特徴となるパースを活かした構図を活用すると、グッと印象が変わってきます。

この写真は歪み補正はONになっていますが、あえて強調するためにOFFにするのも楽しいです。

JPEGの絵作りは最近のカメラでは珍しい、シャープネスやコントラストは控えめで自然な感じ。
1200万画素のコンデジ写真としては悪くない印象です。

OSMO ACTIONはGoProと違いのスーパーフォトやコンデジのアートフィルターのような特殊現像のような機能はありません。
その為、最近のSNSの派手な画像に慣れていると物足りなく感じるかも知れません。

 

ただし、全体的にナチュラルなJPEGは加工時の耐性も優れています。
OSMO ACTIONはスマホと専用ソフトで連携が可能ですので、コッテリめな写真がお好みであればJPEG画像を素材としてスマートフォンに取り込み、お気に入りのアプリでフィルタ処理を加えることで、RAWで撮影しなくてもこのように変化させることも容易です。

 

 

OSMO ACTIONの写真・曇天時の傾向

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Osmo Action F2.8 1/1600s WB:AUTO

こちらはやや曇天時に同じエリアで撮影したもの。

OSMO ACTION(等倍)

OSMO ACTION(等倍)

なお、上の写真中央の付近を等倍表示すると、このような感じとなります。

あくまで1/2.3インチの1200万画素ですので、等倍表示で粗探しを行うようなフルサイズカメラで高画素至上主義のような方には向きません。

 

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Osmo Action F2.8 ISO100  1/100s WB:AUTO

こちらは香川県琴平町の金毘羅宮白峰神社、天候はやや曇天。
歪み補正はありますが、建物が入ると広角レンズらしくパースが強調されるのが特徴です。

 

 

OSMO ACTIONの写真・逆光時の傾向

osmo action photo逆光

Osmo Action F2.8 ISO100 1/3200s WB:AUTO

OSMO ACTIONはF2.8のパンフォーカスで絞り機能はありませんが、露出はマニュアルで決定することができ、AEBモードも搭載しています。

その為、ミラーレス一眼カメラで撮影するように雲のディテールや太陽を丸く残したり、逆に草地を残したりとハイキー、ローキーを好みでコントロールすることができます。
背面液晶も小型ながら解像度は高めで、輝度を変更できることで、屋外で確認が容易な点も評価できます。

普段からレンズ交換式カメラを常用している方は感じている部分かも知れませんが、今回のように光源をフレームインしてしまった場合、多少ダイナミックレンジの狭さを感じます。

メリハリをつけて表現するのも撮影者の腕の見せ所ではあるのですが、どうしてもダイナミックレンジを補いたいなら、撮って出しにこだわらずAEBモードやRAW+JPEGで撮影して、現像時にシャドウを少し持ち上げるという方法が良いでしょう。

あえて、広角のアクションカメラで撮って出しにこだわっていきたいなら、GoProを使ってみるのもアリです。

OSMO ACTIONのRAW(DNG)は1ファイルのサイズが25MBほどで、コンデジのRAWとしては大きなファイルです。
とはいえその分、シャドウの持ち上げなどにもある程度は耐えてくれるので、選択肢としては覚えておくと良いでしょう。

また、後処理が面倒でなければ、AEBで撮影してPCに取り込みHDR(ハイダイナミックレンジ)合成を行う方法もあります。

 

ハイキーとローキーの撮り比べイメージ

 

OSMO ACTIONの写真・夕陽や夜景の傾向

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Osmo Action F2.8 ISO200  1/100s WB:AUTO

 

 

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Osmo Action F2.8 ISO640 1/60s WB:AUTO

こちらのような夕景やイルミネーションのようなシーンでも、マニュアル露出で撮影することで、無理にISOを上げてありがちなノイズだらけ画像になることなく、お好みの撮影が可能です。

 

まとめ

比較的安価に手に入れることができ、RAW撮影も可能なアクションカメラOSMO ACTION。

今回のようなJPEG撮って出しについても、特に色やコントラストを強めることなく、自然な画像を作ってくれるのが印象的でした。
基本的にはアクションカメラなので、コンパクトで堅牢性も高く、非常に使いやすくできています。

下手な高級コンデジ顔負けな画質でワイド撮影が可能ですので、映像撮影に興味がある方、タイムラプスを楽しみたい方はもちろん。
超広角撮影用のサブ機として使ってみてはいかがでしょうか。

なお、撮影時の設定は今回はあえてカメラ任せに近い設定で撮影していますが、積極的に色温度を調整したり露出をコントロールし、露出をハイキー、ローキーに振ったりしてみると、より雰囲気のある写真が撮影できます。

また、サードパーティー製のアクセサリーでミラーレスや一眼レフカメラ用のフィルターや三脚が使用できるアルミフレームなども販売されています。
そういったフレームを装備することでハードなアクションカメラとしての使用でなければ、既にお持ちのカメラ用NDフィルターやPLフィルターなども積極的に使用できますので、よりカメラらしい使い方が可能となり、撮影の幅が一気に広がることでしょう。

あとは写真撮影メインであればバッテリーは十分持ちますが、動画撮影時や手振れ補正の状態で変わってきますので、予備のバッテリーと充電器があると心強いですね。

また、モバイルバッテリーとUSB-Cケーブルがあれば、車内やカバンに入れての移動中に充電することも可能です。
映像制作も兼ねて使い込んで行きたい方はぜひ押さえておいてくださいね。

 

 

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