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マイクロフォーサーズのコンパクトさを追求した名機「LUMIX DMC-GM1」を追加購入 - Local Japan landscape

カメラ

マイクロフォーサーズのコンパクトさを追求した名機「LUMIX DMC-GM1」を追加購入

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2022年の2月。
今更ながらとは思いますが、常備しやすいサブカメラとして2013年発売の「LUMIX DMC-GM1」を購入しました。

風景などメインの撮影はE-M1 markIIでサブ機に初代E-M1もあったので、必要に迫られるわけではないのですが、愛着を持てるカメラを常備したいという心境になったこともあります。

LUMIX DMC-GM1

私は2014年くらいまではコンパクトカメラの「GR Digital 2」を愛用しており、サイクリングやツーリングでも重宝していたのですが、故障で手放して以降はスマートフォンで撮影することが多くなっていました。

一応、古いエントリークラスのマイクロフォーサーズ「GF2」も持っており、通勤時やサイクリングなどでは鞄に入れていることもありました。
しかし、操作感の悪さと見た目の安っぽさに愛着が湧かず、妻に貸し出したまま放置していたら「液晶が壊れた」と言って手元に戻ってきたため「初代E-M5」と一緒に売却してしまっていました。

そこで購入したのが既にカタログ落ちになっているモデルとはいえ、マイクロフォーサーズ機で最小のコンパクトボディとコンパクト機ながら良好な質感を持つ「LUMIX DMC-GM1」。

実際に手に入れて使ってみた感想をレビューしてみたいと思います。

 

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コンパクトな名機「LUMIX DMC-GM1」ってどんなカメラ

GM1こと「LUMIX DMC-GM1」は2013年に登場したマイクロフォーサーズカメラ規格のカメラで、同じ規格のE-M1やGH-5等とレンズを共有して使用することができるミラーレス一眼カメラです。

登場して既に9年が経過し、もうすぐ10年前のモデルとなりそうなカメラですが、現時点でもマイクロフォーサーズセンサーを搭載した実用的なレンズ交換式カメラとしては最小モデルと言えます。
サイズは98.5×54.9×30.4mmで重量は約175g。
広角単焦点パンケーキレンズのLUMIX G 14mm F2.5(55g)を装備した状態でも250g以下に収まります。

LUMIX DMC-GM1

写真はホールド性アップのために純正のハンドルグリップ(DMW-HGR1-K)42gを装備していますが、フリスクの容器と比べてもこのサイズ感。

LUMIX DMC-GM1

こちらはグリップを外して、iPhone XRと比較したサイズです。
グリップありでも高さがiPhoneと同程度で、幅はさらにコンパクトに収まります。

 

LUMIX DMC-GM1

厚みは構造上、スマートフォンのようにはならないのですが、レンズがなければ一昔前の二つ折り携帯電話(ガラケー)と大差ないサイズです。

一般的に軽量コンパクト重視のレンズ交換式カメラとなると、どうしても初心者向けでコスパ重視のエントリーモデルが中心となります。
そう言ったカメラはボディがプラスチックで安っぽく家電的カメラが多いうえ、操作系統も「基本はオートで撮ってね」といった感じで中級者くらいになると扱いづらいカメラが多い印象です。

カメラ好きにエントリー機の人気がなく高級コンパクトカメラが地味に人気なのは、質感も高く突出した部分があり所有感を満たしてくれつつ、1インチセンサーやAPS-Cを搭載して画質が良いということもあるためでしょう。

ところがこのGM1というカメラコンパクトではありますが、マグネシウム合金のシャーシに金属製のダイヤルと質感が高く、当時の上級ミラーレスLUMIX GX7のセンサーと映像エンジンを使った小型高級機のコンセプトで作られています。
画質や操作性はGX7と比較すると劣る様ではありますが、通常の使用であれば概ね良好との評判です。

LUMIX DMC-GM1

 

トップ部分には質感の高い金属製モードダイヤルやスイッチ類が配置されています。
オートはもちろん、M(マニュアル)、S(シャッター速度優先)、A(絞り優先)の変更やシャッター横のダイヤルでフォーカスモードとファンクション1を直接選択できるのも良いところです。

流石にE-M1 markIIやG9 Proの世代以降のセンサーのフラッグシップ機とは性能差があり、並べて等倍比較すると写真の画質は落ちるとは言え、フィールドでの風景撮影などでE-M1 markIIが故障した場合にも、ボケットにGM1があればレンズを入れ替えてバックアップとして使えないことはありません。

 

GM1の機能は

GM1ではコンパクトさを実現するため、クリップオンストロボなどを装備するためのホットシューはカットされており、手ぶれ補正なども装備されておりません。

しかし、通常は小型機ではエントリー機では切り捨てられやすい高速シャッター機能を小型ボディに搭載するため、珍しい工夫がされています。

具体的には通常は先幕+後幕で構成されるメカニカルシャッターを先幕シャッターを電子式で対応し、後幕を物理シャッターとして構成するハイブリッド的なシャッタースタイルが採用されています。

60秒から1/500秒までは電子シャッターと機械シャッターのハイブリッド。1秒から1/500秒は選択可能。
1/500秒から1/16000秒までは電子シャッターで対応する方式になっていて、流石に動体撮影には弱いものの1/4000程度までしか対応しないエントリークラスのカメラと異なり、大口径(明るい)レンズの解放撮影などにも対応しやすい仕様になっています。

高速シャッターが電子シャッターに固定される関係で、一部の動体撮影などには不適というデメリットはあるのですが、スポーツ写真やスタジオポートレートなどにGM1を使う方はあまりいないと思いますし、一般的な写真を撮るという場合には必要十分な機能を備えています。

 

LUMIX DMC-GM1

操作面では背面ダイヤルの操作性がイマイチではありますが、ある程度の慣れがあれば対策が可能です。

大きめの背面液晶はタッチパネルのレスポンスもストレスなく反応してくれますし、表示のカスタマイズ設定も可能でデジタル水準器やヒストグラムも設定可能です。

バッテリーは消費しますが、Wi-Fiを使ってスマートフォンと接続し、SNSなどに共有したりすることもできます。

 

GM1の現在の価格相場は

価格は当時の新品でG VARIO 12-32mmとのレンズキットが8万円くらい。
いまだに中古市場で人気がありボディのみで2万円前後の価格がついています。

当時は女性人気が高かったと言われるので綺麗に使っているボディも多いですが、販売終了から時間が経っているため中古しかなくオーナーによりボディの消耗には個体差があります

現在はオシャレ重視の女性ユーザーより、少し写真について理解している中級以上のユーザーが男女問わず使っている印象です。

この機種の持病として電源スイッチの剥離と時計バックアップ用内蔵バッテリー切れがあります。バッテリーは通常メーカー修理扱いとなるため、そういった個体は相場より安く入手することができます。

上記の故障は見た目としては悪かったり、バッテリー交換後の時計合わせも面倒ですが、実用機としてはそのまま使用することもできます。一応、バッテリーはメーカー修理可能ですが1万円近くと高額です。

私は不具合なしで、別売りの純正グリップ(8千円程度)付きのものが2万円程度で出品されていたものを購入できてラッキーでした。

 

GM1にオススメのレンズは

LUMIX DMC-GM1

このボディサイズとはいえマイクロフォーサーズ規格のカメラですので、現時点でマイクロフォーサーズマウントのレンズを持っているなら、現行のフラッグシップ機「OM-1」や「GH6」に使用しているレンズでも使用することもできます。

そうは言っても、やはりGM1のコンパクトなボディは活かしたいところですので、軽量で嵩張らないパンケーキタイプのレンズやコンパクトな単焦点レンズがオススメになります。

まず、カメラ初心者の方やコンデジ的になんでも便利に使いたいなら、沈胴式でパンケーキサイズに格納できる発売当時のキットレンズ「G VARIO 12-32mm」が手ぶれ補正もついて使いやすいです。
現行でもVLOG向けという触れ込みで販売されているLumix G100のキットレンズとして使われているレンズです。

少し上級者の方や単焦点レンズで写真を勉強していきたい方は、パナソニックのLUMIXマイクロフォーサーズレンズの初期シリーズになる「14mm F2.5」や「20mm F1.7」。後発の「II」がコンパクトながらも必要最低限の画質を持っているので、スナップ用の常備カメラとしてお勧めできます。AFが遅く動体や動画には弱いですが、GM1でそちらに傾倒する方は少ないので大丈夫かと思います。

手ブレ補正機能がないという弱点はありますが、ISO1600なら実用で使えますのでフィルム時代のカメラや初期のデジタル一眼レフに単焦点レンズを使っていた方なら、あまり問題にならないレベルです。

多少予算に予算があり、ボケ味やシャープなキレ味など画質重視で選ぶのであれば、サイズも若干大きくなりますがパナライカと呼ばれるパナソニック純正ライカ銘の「LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7」や「SUMMILUXの25mm F1.4」。
オリンパスのPremiumシリーズの単焦点レンズ「ED 12mm F2.0」「ED17mm F1.8」「ED 25mm F1.8 」「45mm F1.8」などが良いでしょう。

広角から中望遠まで揃っており、大口径で明るいレンズが多いため、屋内や夜景などの暗所でも手ぶれ補正なしで手持ち撮影も可能です。

ちなみに私はGF2の時代に持っていた「14mm F2.5」や「20mm F1.7」をそのまま装備していますが、もしかすると単焦点レンズを何本か追加するかも知れません。

 

実際にGM1の画質の感想は

GM1は古いカメラだと言っても発売当時は上位の機種だったモデルですし、1600万画素のセンサーです。

最近のフラッグシップカメラからするとノイズ感もあり、ダイナミックレンジの幅が落ちること。
また、画素数も普段から2000万画素以上のカメラになれていると精細さに欠けるように感じたり、撮影の失敗をRAWでリカバリーする癖がある方は、使いづらいと感じる方もいらっしゃるかも知れません。

しかし、当時のマイクロフォーサーズはオリンパスのフラッグシップOM-Dでもしばらくは1600万画素ですし、CanonのAPS-CもEOS-7Dが2014年にmarkIIになるまでは1800万画素止まりです。
この程度あれば最低限のトリミングでA4くらいに印刷するには余裕ですし、しっかり現像すれば大きく印刷する作品としても十分使えます。

 

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & G20mm F1.7  iso200 F1.8 1/2500s

 

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & G14mm F2.5  iso250 f2.8 1/60s

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & G14mm F2.5 iso200 f7.1 1/500s

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & G20mm F1.7 iso200 f2.0 1/1000s

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & G20mm F1.7 iso200 f1.8 1/125s

GM1撮影サンプル

DMC-GM1 & ED 60mm F2.8 Macro iso200 f2.8 1/2000s

JPEGの撮って出しの画像をいくつか並べてみました。

タッチAFで手持ち撮影した際はレンズによってピンが甘いと感じる部分はありますが、安いレンズで全体的なボケの雰囲気などは悪くなく、レンズの特性を活かした前ボケなども使えます。
その携帯性と相まってお気に入りのカメラとしてよく持ち歩くようになりました。

なお、屋外の逆光撮影などで、白飛びを抑えつつシャドウ部の階調を残すといった絵作りを行いたい際には、最新のフラッグシップ機と比較してダイナミックレンジの差があり、RAW現像時でリカバリーできる階調の幅は劣ります。

そのためRAWを使って失敗写真をリカバリーさせるような現像ではなく、あらかじめRAW現像での対応を見越して素材として露出を設定するなど、やや高度な対応が必要です。

 

PanasonicにはGM1の後継機を期待したい

GMシリーズはマイナーチェンジのGM1Sを挟み、後に市場からの「小型すぎる」「ファインダーが欲しい」「操作性が悪い」などの意見を反映して、EVF(電子ファインダー)やボタン追加、ダイヤルの最適化を行ったGM5が発売されました。
しかし、GMシリーズは思ったほど売り上げを伸ばすことができず、ビジネス的に失敗したモデルとなりました。
結果的にGM5以降はGFシリーズに統一化され、後継機は販売されていません。

とはいえ後継機を願うユーザーは私を含めて少なからず存在しているようです。

まあ、実際に「市場」といっても調査する対象の絞り方によって意見は異なり、全て1台のカメラでなんとかしようと考えるライトユーザーと、GM1はサブ機や携帯用として割り切って考えるようなカメラ好きなユーザーでは、カメラボディに求める性能やサイズは全く異なっているはずです。

GM5のファインダーやホットシューの追加によるクリップオンストロボなどの対応など、意図したいところはわかります。しかし、私としては携帯性重視のサブ機と考えるとEVFの追加のせいでモニターが小型化したのは残念で、むしろGRのように簡易的な光学ファインダーを外付けした方がよく、GMは操作性や画質向上によりリソースを割いた突出したモデルであってほしいと感じました。

GM1と後継のGM5が販売されていた当時のインタビューでは、オーナーの半数が女性とのことでライトユーザーでも見た目などにもだわった高級路線を理解するユーザーを狙った感じだと思いますが、現在も使用しているユーザーはマイクロフォーサーズのコンパクト性を活かした設計と、所持した際の質感の高さを理解した上・中級者の買い戻し層が多いような気がします。

もし、後継機を考えるのであれば中途半端に万人に抜けを狙わず、静止画は最新のセンサーによる高解像度と映像エンジンの刷新。
動画はG100程度に抑えて、USB-CによるPD給電などの機能を備えれば、ロングセラーミラーレスカメラとして復活できるのではないでしょうか。

 

 

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