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発売から1年が経ち、すっかりとドローン入門用のトイドローン代表として認知されている「DJI Tello」。
この「Tello」というトイドローンの登場によって、ユーザーが求めるトイドローンの平均レベルは一気に引き上げられたことは間違いありません。
1万円台前半と格安ながら、飛行時間もそこそこ長く、気軽に遊べるトイドローンとしては高機能です。特に下方設置されたビジョンポジショニングシステムによる安定性はクラス1と言えます。
2014年から2015年の頃、私はParrotの「AR.Drone 2.0」やDJIのPhantomにGoproを装備して撮影された映像をyoutubeで視聴し、空撮ドローンに興味を持ちました。そして操作を覚えるために試しに購入したのが「Hubsan X4 HD H107C」です。
当時、1万円程度で購入できるトイドローンの中では、かなり綺麗な映像を撮影することができると話題となっていました。
まだ、国内ではドローンが世間に認知されいなかったため、法律による飛行規制なども一切なく、一部のホビーファンがヘリコプターのラジコンにカメラを積んで飛ばしている程度の認識だったと思います。
Hubsan X4 HD H107Cの日本国内モデルは主にラジコンなどを販売している「G-Force」さんから、電波法の技適取得済みで希望小売価格が12,420円(税込)で販売されています。現在はアマゾンなどで8000円前後で購入できるとはいえ、Telloの希望小売価格が12,800円(税込)と考えると、その進化には驚かされるものです。
今回は2014年に発売された1万円台の代表的なトイドローン「Hubsan X4 HD H107C」。2018年発売の1万円台のトイドローン代表「DJI Tello」を取り上げ、ここ4〜5年でのトイドローンの進化を比較していきます。
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DJI Tello(2018年)とHubsan X4 HD H107C(2014年)
2014年発売の「Hubsan X4 HD H107C」と2018年発売の「DJI Tello」。
どちらも各年の初旬に発売され、トイドローンで空撮を考えた際の定番機種となったモデルです。
大きさはTelloがひとまわり大きくなりますが、どちらも1万円ちょっとで購入することができる。たった100g程度のトイドローンです。
100g程度の小さなドローンが、4年間でどれだけの進化を遂げているのか確認してみましょう。
それぞれのドローンを販売するメーカーは
DJIとはどんなメーカー
DJIは民生用ドローン(マルチコプター)およびその関連機器、映像機器などを開発販売する中国のメーカーです。
日本国内で中国製というと、少し世代の上の方だと「安かろう悪かろう」という古い固定観念を持っている方が多いようです。
しかし、ドローンや通信関係では中国の技術力の高さは目をみはるものがあります。
映像業界ではすでに知らない人はいなくなったと思われる「DJI」も中国のシリコンバレーと言われる「広東省深圳」のメーカーです。
現在、商用ドローンの世界シェアでは圧倒的な85%以上を占めています。
最近ではドローンだけでなく、映像を撮影するためのスタビライザー(ジンバル)も大型の一眼カメラ用から、小型のスマホ用まで多くのモデルを展開。
最近ではアクションカメラのジャンルでもGoProのライバルとして、この2019年5月にOSMO Actionを発売した、これからも目が話せないブランドといえるでしょう。
Hubsan(ハブサン)とはどんなメーカー
Hubsan(ハブサン)は2010年に設立された中国の玩具メーカーです。
HubsanもDJIと同様に「広東省深圳」のメーカーです。
こちらはドローン(特におもちゃのドローン)に興味がない方には聞きなれないメーカーかも知れませんが、低価格帯の「トイドローン」製造・販売ではかなり有名なメーカーです。
世界的にも高い評価を得ており、YouTubeなどにも飛行から改造まで、多くの動画が出回っています。
SPARKのライバルとも言えるジンバル付きの「Zino」というドローンも販売しており、機能的にはもっと注目されても良い気がしますが、FPVの通信に5Ghz帯の電波を使用する関係で、国内では候補から外れてしまうあたりが残念なところです。
DJI Tello とHubsan X4 HD H107C スペック
まずはそれぞれのドローンがどんな機種なのか、スペックを確認してみましょう。
機種名 | DJI Tello | Hubsan X4 HD H107C |
カメラ静止画 | JPEG 2592×1936 | 静止画機能なし |
カメラ動画 | 電子手ぶれ補正HD720P | HD720P手振れ補正なし |
FPV伝送モニタリング | あり(Wi-Fi) | なし |
最大電信範囲 | 100m (私感では半径30m〜40m程度) |
100m(Gforce公称40m) 私感では50m程度 |
最大高度 | 30m (初期状態:10m) |
電波到達範囲エリア 40m以上 |
最大稼働時間 | 13分 | 6分 |
サイズ | 98×92.5×41 mm | 83 × 84 × 33 mm |
重量 | 80g | 51g |
バッテリー | Li-Poバッテリー (3.7V 380mAh) | 1.1AH/3.8V |
通信方法 | 2.4GHz(2.4GHz) | 2.4GHz |
操作方法 | スマートフォンアプリ 対応ゲームパッドなど追加可 |
プロポ(専用送信機) |
自立飛行支援 | ビジョンポジショニング、気圧センサー、衝突検知 | 6軸ジャイロのみ |
バッテリー管理 | スマートフォンバッテリー低下アラート | 機体LED点滅 |
フェールセーフ | 自動着陸 | なし |
映像・画像保存先 | スマートフォン | MicroSD |
各機種の優れている部分に赤マーカーをいれてみました。
設計の思想が大きく異なっているとは言え、さすがに「Hubsan X4 HD H107C」が「DJI Tello」に対して優位なところは少なくなっています。
スペック上で「Hubsan X4 HD H107C」が優れているところは下記の部分です。
最高高度
送信機(プロポ)付き
MicroSD保存
Telloの最高高度については、Wi-Fi中継器の導入と非公式のアプリで高度制限を解除することで、さらに拡張が可能です。
送信機は別売りでゲームパッドを追加できますが、あくまでスマートフォンを経由して連携するためかレスポンスが少し緩慢な印象です。
H107CはFPVによる映像伝送を行うことができないため、撮影した画像を機体に積んだMicroSDに直接保存するのですが、これによって動画内のコマ落ちは発生しない設計です。
動画の画質についてはTelloが上ですが、コマ落ちがない点はH107Cの最大の強みですね。
実際に飛行させた際の操作感は
同じトイドローンとはいえ、DJI TelloとHubsan X4 HD H107Cを実際に飛行させてみると、スティックの割り当てを同じModeに設定したとしても全く異なる操作感です。
また、Telloは通常スマートフォンのアプリで操縦する関係で送信機は付属しておらず、アナログのスティックで操作したい場合には別売りのゲームパッドなどの追加が必要です。
送信機の価格は3000円から7000円程度。
DJI推奨のBluetoothコントローラー「GameSir T1d」が価格も安くオススメです。
私自身はTelloの操作にApple MFI認証 bluetoothゲームコントローラー「PXN6603」を使用していますが、スマートフォンやタブレットでゲームをしない方には少し高価で無駄があること。
また、利用周波数による電波干渉のためか、Telloの映像にノイズが入りというデメリットがあります。
推奨の「GameSir T1d」は一見するとGameSirの「GameSir T1s」と同じ作りのゲームパッドなのですが、Tello用にチューニングされているようです。
ゲームでの使用を考えていないのであれば、迷わず「T1d」を選択するのが正解です。
ゲームパッドを取り付けた状態のDJI TelloとHubsan X4 HD H107C実際に飛行させてみた感覚ですが、H107Cはスマホを介さず送信機と機体が直接通信して接続している点がメリットとなり、スティック操作に対して非常に機敏に反応します。
機体の重量に対するモーターパワーも上々で、エキスパートモード(Telloでいう高速モード)ではむしろピーキーと思えるような挙動となります。
ちなみに操作方法はどちらも「mode1」と「mode2」の選択が可能(H107Cはmode2送信機の購入が必要)ですが、後々に空撮に力を入れたい方はmode2がオススメです。
ドローンの操縦は考えながら操作していてはスムーズな操縦ができないため、練習を繰り返し前後が反転しても感覚的に操作できるようにしていきます。私は2015年ごろまで「mode1」で操作しており、2018年から一般的な空撮ドローンの定番操作となっている「mode2」に切り替えたタイミングで高度を下げようと無意識に右スティックを下げ、機体が後退して「あれ?」っということが何度かありました。
ちなみに国内のドローン市場では空撮・レーシング系はmode2。ヘリコプター・飛行機などのラジコン類、産業用(空輸・農薬散布)などはmode1が多いようです。
ドローン操縦士としてどこかに勤めたい。スクールに通いたいという場合はmode1。海外も含む空撮メインならmode2でスタート方が、後々の混乱を防ぐことができます。ちなみに写真家としてなら務めるわけではないので直感的にやりやすい方でOKです。
まるでMTとAT、H107CとTello どちらが飛ばして楽しいか
ヘリコプターやドローンで機体を一定の場所で保持することを「ホバリング」と言いますが、単純にホバリングを行う際の難易度も両機種で大きく異なります。ドローンを触ったことがない方のために車のミッションタイプ別の坂道発進に例えて説明してみましょう。
「MT(マニュアルトランスミッション)車」
MT車は坂道で停車から発進する際、停止している斜面の傾斜に応じて、クラッチとアクセルを調整しながら発進する必要があります。
「AT(オートマチックトランスミッション)車」
AT車は坂道で停車から発進する際、ブレーキを離してアクセルを踏みさえすれば簡単に発信できます。特に最近のヒルホールド&アクセルオンで電動Pブレーキ解除ができるAT車」であれば、ブレーキペダルから足を離しても全く後退せず、落ち着いてアクセルに踏み変えることができます。
これは私の主観ですが、「ラジコンの操作を行う楽しさ」はTelloよりもH107Cの方が上である気がしますが、自由にフライトさせるまでのハードルはH107Cがはるかに高くなります。
ここでいう「楽しさ」は安定性や性能ではなく、車で言う古いMT車を運転するようなベクトルの楽しさですね。
「Tello」の操作感覚と方法
「Tello」はフライト開始の際、そのままフライトボタンをタップするだけです。
飛行中に高度を上げるためにはスロットルを上に、高度を下げる際には下に入力します。
スロットル操作を行わなければ、自動的にその場でホバリングに切り替わり操縦者からの入力(指示)を待ちます。
前後左右に飛行させる場合も同じで、エレベーター(前後)やエルロン(左右)、ラダー(左右旋回)のスティック入力を行うと、操作している入力量と時間に対して機体が前後左右回転動作を行います。
スティック(タッチパネル)から手を離しすと、機体はその位置で停止(進行中であればブレーキに移行)してホバリング状態に戻り、再び操縦者からの入力(指示)を待ちます。
これが初ドローンにTelloをオススメする大きな理由となります。
まず、操作に迷ったら手を離し、ホバリング状態に戻してから落ち着いて機体を制御することが可能で、圧倒的に操作を理解することが簡単だからです。
ちなみにTello登場以降の1万円以上のトイドローンは何らかのセンサーで高度維持を維持する機能を備えていることが多く、これに近い操作感になっています。
「H107C」の操作感覚と方法
Telloは飛行中にスマートフォンから完全に手を離していたとしても、各種センサーが正常に働いている状態であれば、水平位置と高度を十数センチ範囲で自動的に維持してくれますが、H107Cは完全に手動となっているためそう簡単には行きません。
高度を維持するためには常にスロットル(上下)を入力しながら、揚力を調整し続ける必要があります。
これはまさにMT車の坂道発進のアクセル&クラッチ操作と同じ要領です。
地上から浮上させるためにはやや強めにスロットルを入れ、ある程度浮上したら少しスロットルを緩めて高度を維持。
高度を下げたい時にはスロットルを下に入力するのではなく、高度維持より少し緩める感覚です。
操作を誤り完全にスロットルを下げてしまうと、浮上する力を失いその場で落下してしまいます。
落下中に焦ってスロットルを最大にすると、思った以上の勢いで一気に上昇してしまいますし、間に合わなければ地上に墜落します。
また、水平方向(位置座標)を維持するためのGPS情報やビジョンセンサーも装備されていないため、ホバリング中は少しの風でも機体が流されてしまいます。
そのため、飛行中には風などの状況に応じて、常に反対方向にカウンターを当て続けなくてはなりません。
カウンターを当てる方向は風向きと機体の向きによって常に変化します。
前進の際にも、H107CではTelloのようにエレベーター(前)を入力すれば良いだけではありません。
送信機でエレベーター(前)を入力すると機体は前方に向かって傾斜し、前方に推進力が発生して進み始めます。
しかし、同時に揚力が低下し進みながらも機体は徐々に高度を下げてしまいます。そこで不足した分のスロットルをエレベーターの入力量に応じて追加していく必要があるのです。
追加するスロットル量は一定ではなく、飛行環境やバッテリーの状態によって異なりますので、リアルタイムにかなり感覚的な操作が必要となります。
周辺環境が一定の屋内で無風の飛行であっても、バッテリーが満充電の状態と低下している状態では同等のスロットル入力で追加される揚力が変わってくるため、車によって同じスピードを出すためのアクセル開度が異なるように逐次操作を変化させていく必要があります。
もし、初めてのドローンがH107Cの場合、車の運転をしたことがない方にいきなりMTで坂道発進をさせるようなものですので、安定して飛行させるにはかなりの練習時間が必要となるでしょう。
まして左右の方向が逆転する対面飛行となれば、カウンターの入力を体に覚えさせるためには思った以上の経験を要します。
しかし、慣れてしまうと操る楽しさを味わうことができますし、通常の前後左右の動きだけでなく、下記の動画の2分くらいの部分にあるような放物線を描くような動きも可能で、安定イコール楽しいではないところが趣味としては奥の深い部分です。
もちろん空撮機材として考えた場合はメリットはありませんが(笑)
TelloとH107Cで実際に撮影できる映像
Hubsan X4 HD H107Cの映像
こちらが実際にフライトして撮影したH107Cの映像です(タイトル部分を除く)。
細かいディテールが潰れている点など、最近の空撮ドローンの映像と比べると劣ります。
しかし、2014年のトイドローン搭載のカメラのなかでは十分に綺麗な映像でした。
フォーカスはカメラのマウント部分を調整して変更できるようですが、FPVがないため微調整は根気が必要です。また、カメラの個体差も大きく、プロペラもバランス取りを行わなければ、動画にコンニャク現象が発生しやすい傾向があります。
下はKatsu JA5MHDさんのyoutube映像ですが、もともとヘリコプターのような飛びものラジコンを愛好されている方なのか、かなりゆっくりと安定した飛行をされています。
高度はテロップのように100mには到達していないはずですが、目測で50m前後は飛んでいるようにかんじますので、当時1万円前後で購入できるトイドローンとしては満足できるものでしょう。
DJI Telloの映像
私がTelloで撮影した動画をFinal Cut Pro Xで簡単に編集してみた動画です。
動画に関しては勉強中で、効果的な編集方法や技術は持っていませんが、トイドローンとしてはなかなか悪くないと思いませんか?
こちらは海外のjettlash1000さんの映像ですが、Telloも条件が整えばかなり綺麗な映像が撮影できるようです。
英語は苦手で詳しく説明できず申し訳ないのですが、コメントを読んだ感じでは「無線干渉がない場所」で、「機内モード」に変更し、「不要のアプリを全て閉じる」といった条件で撮影した感じでしょうか。
最後に
いかがでしたか。
どちらもその年代を代表する人気のトイドローンですが、ユーザー層の広がりや関心などから求められるものも変わっており、現在は非常に敷居が低くチャレンジしやすいTelloが鉄板と言えるほどの人気を誇っています。
趣味として遊ぶという意味では「Hubsan X4 HD H107C」は今でも楽しいドローンですが、だれでも安心して飛行させることができる敷居の低さや楽しみのベクトルの多さでは、やはりTelloがオススメのトイドローンと言えるでしょう。
あなたも興味があるなら、まずはTelloのような期待を購入して基本操作を覚えましょう。
その後に操縦する楽しさを優先するなら、レーシングドローンなど難易度の高い機体にチャレンジ。
空撮に目覚めたなら、より安定感のある空撮ドローンにステップアップするようにしても悪くない選択になるはずです。
なお、今回は触れなかったTelloで撮影した写真に興味のある方はこちらの記事にまとめておりますので、ぜひ参考にしてください。
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